株式会社ユニエツクスNCT

NYK GROUP

株式会社ユニエツクスNCT

アフリカへの旅はその一言から始まった/アフリカ一貫輸送の話

出荷したらほったらかしにはしませんよ!/勤続26年目、時には作業服、時にはスーツ、二面性のある仕事。そんな彼のアフリカへの輸送プロジェクトはトラブルの連続だった。
逆境の中でも無事仕事を完遂した秘密とは?

※2016年12月掲載当時の内容です。株式会社ユニエツクスは株式会社ユニエツクスNCTの前身となります。

普通の営業とはちょっと違う?

「アフリカ、出来ますか?」
とあるメーカーさんからザンビアにメンテナンス工場を作りたい、その核となる旋盤という大型機械を日本から直接持っていきたいというご相談を頂きました。その一言が、アフリカ内陸向け一貫輸送プロジェクトの始まりだったのです。

当時、アフリカ内陸輸送を手配できる会社があまりなかったんです。今でもそうだと思いますが。

輸出に関して言えば、アジア・北米・欧州など主要なエリアはグループ会社に任せつつ、彼らが手配できないアフリカ・南米などにわれわれは対応しています。
私たちのチームの売りの一つ、「現場力」というのは、日本の出荷時にアテンドし、揚げ地(海外の港)でも立ち会って貨物にダメージの無い様に対応することです。おそらく他社の場合、日本から出荷して船に積んだら「後は現地の人が手配してくれます」という形だと思います。

基本的に現場を経験している営業マンなので、お客様に対する説得力があるんですよね。ホワイトカラー・ブルーカラーの合わさったような普通とはちょっと違った営業マンです。

ルーズ、ラフ、そしてガソリン会社のスト

アフリカ滞在期間は半月ほどでした。現地代理店と連絡を取り合って予定通りに現地に着いたのですが、誰も空港に迎えに来ていなくて…。電話をしたら「今迎えにいってる、あと3,40分かな」と、時間的なルーズを最初に味わいました。
ホテル予約も代理店にお願いしていたのですが、セキュリティー面で不安を感じたのでホテルを変えるようにお願いしました。

揚げ地であるタンザニアのダルサレム港には、船の到着二日前に乗り込みました。現場に立会い、作業風景を見ていましたが、ハンドリングがラフ、とにかく雑で貨物をひっくり返しかねない状態でした。いてもたってもいられず、「こういう風にやれば安全だよ」と作業指導を現地で行ってしまいました。

無事に貨物を通関していざ運ぶぞとなったときには、ガソリン会社のストがあってトレーラーに給油できず、1週間ぐらい足止めを食らいました。

その後ザンビアのルサカで荷物を待つ間、朝食付きの良いホテルに泊まっていたのですが、あまり出歩けない危険な地域だったので、ほぼホテルにかんづめ状態でした。その上、食事代が非常に高く、レストランで食事できる環境ではなかったので、日本から持参したカップラーメン20個で過ごしました。
トラブル続きで疲れてはいましたが、ちょうど週末を挟んだ出張だったので、ザンビアからホテルへ移動中に見かけたゴルフ場で、一人ゴルフをして気分転換しました。

トラブルにも負けず早く運べた理由とは?

工場を新設するにあたり、工場の核となる大型機械を運んだんです。
工場を建てるのは日系の建設メーカーだったのですが、建設機材の輸送を請け負っていた別の物流会社よりも、われわれは早く機械を運べたんですよね。
建設機材の方が早い出荷だったにも関わらず、後から出荷した大型機械が早く着いたものですから、その建設メーカーの現地の方が「どうしたものか」と、仰っていたのを覚えています。

貨物が大きくて輸送方法に困っていたり、仕向地に輸送ノウハウが無くて困っていたり、そんなお客様が多い。そこでわれわれがスケジュールやコストを考えながら、提案できたことが、早く到着できた理由の一つだと思います。

あとは、現地でも貨物アテンドをすることで、トラブル発生時でも現地代理店と協力しながら、その場で判断し、次の一手が打てたことも大きな要因です。日本とアフリカの間で、トラブル報告とそれに対する指示のキャッチボールをしていたら、倍の時間が掛かっていたことでしょう。

正直に言いますと、日本からの出荷時は、無事にたどり着くのかと不安はありました。しかし、無事に着いたということで、日本側のお客様からは感謝の言葉を頂き、現地アフリカにいる数少ない日本のスタッフからは、「よく来てくれた」と貨物到着と同じくらい感謝されたことが非常に嬉しかったですね。

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